白血病はがん保険の対象となっているのか?

白血病はがん保険の対象になるのか?

白血病は、かつては不治の病とも言われており、現在でも、治療が長期化、治療費も高額になってしまうため、万が一白血病にかかった場合のことを考えると、やはり不安になってしまいますよね。

そのため、がん保険で白血病が保障の対象かどうか、気になっている方も多いのではないでしょうか。

また、がん保険の対象となっているのであれば、しっかり保障を備えるために、治療方法、入院日数、治療費などの具体的な情報も知りたいですよね。

あなたには何のがん保険がベスト?

なんのがん保険が自分にいちばん合っているのかは、正直、豊富な専門知識がないと記事を読んでも判断できません。

3つの質問で簡単に見極めましょう。

そこでこの記事では、白血病はがん保険の対象になるか、について、

・白血病とは

・白血病の治療方法

・白血病の治療費用

・負担を軽減する高額療養制度とは

などについて解説していきます。

是非、最後までお読みいただき、白血病にかかった場合の治療法、治療費などの情報を理解し、がん保険に入っておく方がよいか、検討する材料にしていただければと思います。

白血病はがん保険の対象となる

冒頭に述べたように、白血病は血液のがんと言われており、がん保険の保障の対象となります。

ですが、がん保険の種類によっては、その保障内容に違いにより、白血病は保障の対象となっていない保険もあるため、注意が必要です。

 

がんには、大きく分けて「固形がん」と「血液がん」とがあり、前者は胃がんや肺がんなどのように臓器にできるがんのことで、後者は、血液細胞の赤血球、血小板、白血球が、骨髄でつくられる過程でがんになるもので、白血病もこちらにあたります。

血液がんの場合、がんになった細胞は骨髄内で増殖していくため、正常な血液細胞が減少し、貧血、免疫系のはたらきの低下、出血傾向、脾臓の肥大などの症状があらわれるようになります。

白血病の原因ははっきりとはわかっていませんが、いくつかの要素として、遺伝、放射線(放射能)の影響などが考えられるようです。

白血病の種類は、がん化した細胞のタイプからは「骨髄性」と「リンパ性」に分けられ、さらに病気の進行パターンや症状から「急性白血病」と「慢性白血病」に分けられます。

以下で、「急性白血病」と「慢性白血病」について、見ていきましょう。

 

急性白血病とは

上で述べたように、血液中には赤血球、白血球、血小板などの血液細胞があり、骨髄で血液細胞のもととなる造血幹細胞から、増殖しながら分化して、血液がつくられます。

急性白血病は、このような血液をつくる過程で何らかの遺伝子異常が起こり、がん化した細胞(=白血病細胞)が、急速に増殖することで発症します。

症状は、貧血、息切れ、動悸、倦怠感や、発熱、出血などが見られます。

一般の病気は、急性期から慢性期へ移行していくものが多いのですが、白血病の場合は、初期の頃ゆっくり進行し(=慢性期)、数年後に移行期を経て、さらに数年後に急性期となります。

最近では白血病も早期に診断される傾向にあり、早期発見すれば当然症状も軽度であり、治療効果もより高くなります。

 

慢性白血病とは

慢性白血病とは、経緯としては、急性に移行する前の段階のことで、慢性期、移行期、急性転化期の3つに分けられます。

慢性期では、白血球数と血小板数は増加しているものの、ほぼ正常の白血球と同じ働きをしてゆっくりと進行するため、自覚症状がないことが多いです。

そのため、この時期に気づかず治療を行わなかった場合や、治療を行っても効果が十分得られなかった場合には、数年後に移行期を経て急性転化期に進行します。

また、移行期を経過せずに、急性転化期に移行する場合もあります。

移行期・急性転化期に進行してしまうと、治療の効果が得られにくくなるため、慢性期を維持することが治療の目的となります。

 

白血病の治療方法はどんなものがある?

白血病の治療法には、大きく、薬物療法と移植療法があります。

薬物療法には、分子標的治療薬、化学療法、インターフェロン‐α療法があり、白血病細胞を減少させ、症状を抑える効果があります。

移植療法には、造血幹細胞移植があり、健康な造血幹細胞を移植して造血機能を回復させます。

中心となるのは、薬物療法の分子標的治療ですが、慢性期、移行期、急性期など病期の進行によって変わってきます。

慢性期から移行期、さらに急性期になった場合には、薬物療法の分子標的薬の増量・変更や化学療法との併用が検討されます。

また、年齢や体の全身的な状態に問題がなく、骨髄提供者が確保できれば、移植療法の造血幹細胞移植なども行われます。

 

分子標的治療薬

薬物療法の中の分子標的治療薬とは、白血病細胞を減らす薬で、白血病細胞の原因である物質を狙い撃ちします。

正常な細胞への影響は少なく、副作用が少ないという特徴があり、抗がん剤などの化学療法よりも効果があると言われています。

しかし、薬を飲み忘れると効果が弱まるため、飲み忘れないよう注意が必要です。

現時点では、この分子標的治療は生涯にわたって、のみ続ける必要があるとされていますが、内服を中止しても治療効果が弱まることがないかどうか、臨床試験が行われています。

 

インターフェロン‐α療法

インターフェロン‐α療法も薬物療法の一種で、体の免疫力を高め、がん細胞が増えるのを抑えたり、がん細胞を攻撃するのを助ける効果のあるインターフェロン‐αを用いた治療のことです。

白血球数を正常値まで減少させたり、また、白血病細胞を根絶できる効果もあります。

上で述べた分子標的治療薬が効かなくなった場合や、下の造血幹細胞移植が行えない場合に用いられます。

しかしながら、その効果が永続的なものか明らかになっていないこと、強い副作用があること、治療費が高額であることなど、いくつかのデメリットもあります。

 

造血幹細胞移植

移植療法の造血幹細胞移植とは、患者さんの骨髄を他の人(ドナー)の正常な骨髄と入れ替える治療で、いわゆる骨髄移植のことです。

薬物療法の分子標的治療の効果がなく、慢性期から移行期、急性転化期に進行した場合など、その患者さんの状態や年齢、骨髄提供者(ドナー)が見つかるかなどを考慮して、移植ができるかを検討します。

移植方法には、自身の正常血液細胞を移植する自己移植、白血球の型が全て一致する他人の骨髄を移植する同種移植、胎児の臍帯血を用いて移植する臍帯血移植があります。

完全治癒が見込める唯一の治療法と言われていますが、合併症などにより死亡する例もあります。

 

化学療法

抗がん剤を用いた治療法で、白血病細胞の増殖を抑え、増加した白血球数を正常値まで減少させ、肥大した脾臓を小さくする治療方法です。

慢性骨髄性白血病と診断されるまでの短期間に、発熱や倦怠感、肝臓や脾臓の腫れなど白血病による症状の緩和と血球数を抑えることを目的として、抗がん剤が投与される場合もあります。

上で述べた造血幹細胞移植の補助療法として、大量の抗がん剤を用いた化学療法や、インターフェロン‐α療法の併用として行うこともあります。

 

白血病の治療費について

国立がん研究センターがん対策情報センターによると、白血病の発症率は、2014年のデータで、1年間に10万人あたり、男性で11.7人、女性で7.6人の割合で、がんの中でも低い部類になるのですが、それでも白血病にかかってしまった場合、高額の治療費がかかるため、万が一の場合の不安はぬぐえません。

また、入院期間などのことも気になりますよね。

以下で、白血病にかかった場合の治療費や入院日数などについて、詳しく解説していきますので、まずは目安としてご覧ください。

 

がん治療費の中でも白血病は高額

がんと言うと、その治療費は高額になるというイメージがある方も多いかもしれませんが、実際のところはどうなのでしょうか。

がんにも多くの種類がありますので、白血病とその他の主ながんの治療費とその入院日数について見ていきましょう。

 

病名 入院費用(円) 入院日数(日)
総額 自己負担額
総数 516,046 154,814 15.5
胃の悪性新生物 613,638 184,092 12.5
結腸の悪性新生物 594,476 178,343 11.3
直腸S状結腸移行部及び直腸の悪性新生物 727,702 218,311 12.6
肝及び肝内胆管の悪性新生物 583,923 175,177 11.7
気管,気管支及び肺の悪性新生物 642,603 192,781 12.9
乳房の悪性新生物 551,845 165,553 9.6
子宮の悪性新生物 599,164 179,749 11
悪性リンパ腫 915,959 274,788 16.5
白血病 1,473,679 442,104 19.9
その他の悪性新生物 624,122 187,237 12.8
良性新生物及びその他の新生物 547,087 164,126 9.0

※参考文献 厚生労働省 医療給付実態調査(平成27年) 統計表 第3表  疾病分類別、診療種類別、制度別数、日数(回数)、点数(金額) 

 

この表から、入院費用の総額は50万円台から70万円台、自己負担額は20万円以下のものがほとんですが、これを超えるのは悪性リンパ腫が91.6万円(自己負担額:27万円)、白血病が147万円(自己負担額:44万円)のみで、特に、白血病が突出して高額になっているのがわかります。

また、入院日数についても、9日から12日前後のものがほとんどですが、悪性リンパ腫は16.5日、白血病は19.9日となっており、入院日数に関しても、白血病が最も長期化していることがわかります。

負担を軽減する高額療養制度とは

上の表で見たように、白血病にかかった場合、高額の治療費がかかることがわかりました。

入院費用の自己負担額だけでも、44万円かかりますし、入院以外の費用も考慮するとこれ以上の金額がかかってしまうことを考えると、家計へのダメージは大きいですよね。

ですが、この自己負担額は、公的医療の「高額療養費制度」を使って軽減することができます。

これは、同じ病院で、ひと月(月の初めから終わりまで)で、支払った医療費の自己負担額が一定額を超えた場合に、その超えた金額が支給される制度のことです。

年齢や年収によって負担額は異なりますが、70歳未満で、平均的な年収の約370~約770万円の方の場合、実際の自己負担額の計算は、80,100円+(医療費-267,000円)×1% となります。

 

例えば、上の白血病の場合を考えてみると、実際の自己負担額は、

80,100円+(1,473,639-267,000円)×1% = 92,166円 となります。

従って、表の自己負担額(442,104円)からこの金額(92,166円)を差し引いた349,938円が、後日戻って来るのです。

ですので、一見、高額な治療費がかかっても、この高額療養費制度を使えば、実際の個人の負担額はかなり軽減されることになります。

 

高額療養制度の利用条件

高額療養制度が適用されるには、いくつかの条件があります。

最初の条件は、公的医療保険が適用される医療費が対象ということです。

ですので、患者さんの希望による差額ベッド代、先進医療にかかる費用等は、高額療養費の支給の対象とはされていません。

二つ目は、その期間に関することですが、同じ月の1日から30日までの治療費が対象になるため、月をまたいで治療した場合は、その合計金額が対象となるのではなく、最初の月と、翌月の2回に分かれることになります。

ですので、どちらも自己負担限度額に達しない場合は、高額療養制度を受けることができないのです。

また、同じ月であれば複数の医療機関の治療費を合算できますが、各21,000円以上の自己負担額を支払った場合しか合算できません。

 

高額療養費制度の利用方法

高額療養費制度を利用するには、加入している公的医療保険の窓口へ申請し手続きを行います。

平成19年3月までは、最初に3割負担して、後で限度額を超えた分を返金してもらう、という形でしたが、平成19年4月からは、最初に「限定額適用認定証」を交付してもらうことによって、最初から支払を上限額まで抑えることができるようになりました。

前者の場合は、最初に3割は負担しなければならず、返金されるには少なくとも3ヶ月程度かかるため、後者の方が家計にも負担が少なくおすすめです。

治療が高額になりそうだと思った場合は、ご自身が加入されている健康保険の窓口で申請し、「限定額適用認定証」を発行してもらいます。

尚、後者の場合、高額療養費制度の申請は、診察を受けた翌月1日から2年以内となっているため、早めに手続きするよう、注意してください。

 

まとめ:白血病を対象としているがん保険に入るべきか?

ここまで白血病に関して解説してきましたが、もう一度おさらいしてみましょう。

 

・白血病とは、血液のがんで、慢性期、移行期、急性期の期間があり、種類には急性と慢性がある

・白血病の治療方法には、分子標的治療薬、インターフェロン‐α療法、造血幹細胞移植などがあり、進行状態などによって対応する

・白血病の治療費用は、がんの中でも最も高額で、入院日数も長い

・高額療養制度とは、医療費の自己負担が一定額を超えた場合に、その超えた金額が支給される制度

この高額療養制度を使えば、白血病の治療費の自己負担額もかなり軽減されることを説明しましたが、この高額療養制度の対象は、公的医療保険が適用される医療費のみであるなど、白血病の治療を完全にカバーできるわけではありません。

また、治療薬の中には、分子標的治療薬のように、生涯、のみつづけなければならないものもあります。

 

そのため、万が一白血病にかかった場合、お金のことを心配することなく治療に専念したいと考えると、がん保険に入っておくことをおすすめします。

また、がん保険の保障内容は保険によって異なりますので、実際に加入する際には、しっかり確認してくださいね。

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