今の時代、がん保険に通院保障は必要か?

がん保険に通院保障は必要なのか

 

皆さんは、がん保険の加入を考えるとき、どのような点を重視しますか?せっかく加入する保険ですから、いざという時の保障がきちんと受けられる内容でなくてはいけませんよね。

医学の進歩に伴って、がんの治療方法の選択肢も増えてきています。自分が加入を検討している保険が、どこまでの治療をカバーしてくれるか、事前に知っておく必要があります。

がん保険に入っておけば、どんながんになっても、どの治療法でも大丈夫じゃないの?と思われるかも知れませんが、保険の内容によってカバーできるものとそうでないものがあります。

特に、通院保障は、治療内容によっては給付金を受け取ることができないケースもあるのです。

あなたには何のがん保険がベスト?

なんのがん保険が自分にいちばん合っているのかは、正直、豊富な専門知識がないと記事を読んでも判断できません。

3つの質問で簡単に見極めましょう。

そこで今回は、

・通院保障だから、がんで通院すればもらえるのでは?

・通院保障を受けるための条件は?

・通院保障は、つけておいた方が安心?

など、がん保険における通院保障の必要性について詳しく解説していきたいと思います。最後までお読みいただき、ご検討の参考にして頂ければ幸いです。

まずはがん保険の通院保障の実情について解説

 

まず、がん保険における通院保障の定義について、ご説明したいと思います。

通院保障とは、がんの治療を目的として通院した日が対象となり、定められた給付金(日額)が支払われる保障のことを言います。

保険商品によって、通院保障の内容は多岐にわたっていて、全ての通院が保障されるとは限らないケースも発生しています。

通院保障でも保障されない通院とは、いったいどういう意味なのか、不思議に思いませんか。そこには、がん治療における事情の変化が関係しているのです。

 

通院が主流のがん治療

出典:https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/14/dl/toukei.pdf

上記の表は、厚生労働省が平成26年に発表した「患者調査統計表」に書かれている、がんの入院罹患者数と、外来患者数の推移(人口10万対)を示しています。

これを見ても分かるように、入院して治療する患者数よりも、外来で治療する患者数がかなり増えています。

この数十年で、医療技術が劇的に進歩したことにより、抗がん剤治療や放射線治療も通院で受けられるようになっています。また、内視鏡手術など、日帰りで受けられる手術も増加しています。そのため、がん治療のために入院する必要性が、以前に比べて減ってきているのです。

通院治療を受けられることで、患者は通院しながら日常生活を送ることができ、病状によっては仕事を続けることも可能です。

患者と家族の負担を考えると、通院治療はがん治療のハードルが下がると言えるかも知れません。

 

がん保険の通院保障の2つのタイプ

 

がん治療は通院が主だということをご説明しました。しかし、がん保険の通院保障は、通院しただけでは給付されない場合もあります。2つのタイプについて詳しく解説していきたいと思います。

1、入院が必要なもの

がんの治療を受けるために入院し、退院後の通院に対して、給付金が支払われるタイプの保険があります。このタイプの保険に加入している場合は、通院保障を受けるためには入院が必要になり、通院しただけでは給付金を受け取ることはできません。

(一部の保険では、入院前の通院も、保障対象になっている場合があります)

2、入院が必要でないもの

放射線や抗がん剤で治療を受けるために通院する際、給付金が支払われるタイプの保険もあります。この場合は、入院しなくとも通院給付金が支払われます。

このように、通院保障と言っても、保障内容は商品によって大きく違います。保障内容を、事前にしっかり確認しておくことが大切です。

 

がん保険に通院保障は必要だという意見

 

先ほどお話ししたように、近年のがん治療は、通院での治療が増加しています。このため、通院保障がついていない保険では、入院不要の治療を受ける場合に何も保障が受けられなくなってしまいますね。せっかく毎月保険料を払っているのに、いざという時に対応できないとなってしまうと、治療費の支払いが無駄になってしまう可能性もあります。

また、がん治療には数年かかることも珍しくありません。通院治療が長期化した場合、金銭面の負担は相当なものです。

例えば、乳がんの放射線療法を受ける場合、毎回の支払額はおよそ5,000円から8,000円かかります。(初回は別途加算あり)週5日、5週間支払続けると、総額は数十万円に達するのです。(http://jbcs.gr.jp/guidline/p2016/guidline/g4/q16/ より抜粋)

この金額が、通院保障でカバーできたら、どんなに助かることでしょうか。

同じく乳がんで、抗がん剤治療を受ける場合も、1回の支払いに1万円以上かかることが多いので、通院保障は必要という意見が多く出ています。

 

がん保険に通院保障は不要だという意見

 

通院保障は必要という声がある一方で、通院保障はいらないという意見があるのも事実です。

そのような意見が出てくる背景には、次にご説明するような通院保障の適用条件があることと、また他の給付金でも治療費をカバーできるケースがあるからなのです。

適用条件の内容や、他の給付金について、検証してみましょう。

 

がん保険の通院保障が適用される条件は意外と厳しい

 

がん保険の通院保障は、通院したからといって必ず適応されるとは限りません。保険会社ごとの給付条件にあてはまって、初めて給付されます。

主な条件には、次のようなものがあります。

・入院したかどうか

通院保障を受けるために、入院治療を条件にしているところがあります。このタイプの場合は、通院だけでは給付金を受け取ることはできず、退院後の通院についてのみ保障されます。

・退院後の保障期間が決まっている

退院後に通院したからといって、無制限に保障されるわけではありません。多くの保険では、退院後60日から365日までの間で設定されています。がん治療は、長期治療になることも多いのですが、長期治療になった場合は日数が足りず、対応しきれないこともあります。

・保障される治療内容に条件がある

治療内容によっては、通院での治療でも保障されない可能性があります。

例を挙げてご説明しましょう。

東京海上日動あんしん生命「がん治療支援保険NEO」は、初めてのがんにも長引く通院治療にも安心ながん保険と、公式サイトで紹介されています。

この保険では、通院給付金は、がん通院特約として付帯することができます。

通院給付金は、入院前の通院にも適応されるので、その点はとても嬉しいポイントなのですが、1回の入院で45日までという規定があります。(入院日の前日から、その日を含めて遡及して60日以内、退院日の翌日からその日を含めて180日以内)

放射線や抗がん剤などを使った治療を受けるときは、数年かかることも多く、通院給付金だけではカバーしきれないのです。また、入院することが条件となるので、通院だけでは支払われないことになります。

 

抗がん剤給付や放射線給付が優れている

 

最近のがん保険は、抗がん剤や放射線での治療を受けたときに支払われる給付金の特約が増えてきています。これは、治療方法が多様化している現代の医療事情に即した変化と言えます。

通院日数に応じて支払われることが多い通院特約と違い、これらの給付金の特徴は、治療を受けた月ごとに(通院回数は関係なく)まとまった給付金が受け取れることです。

例えば、通院保障が1日当たり10,000円の保障・抗がん剤治療特約が1月当たり100,000円の保障を受けられるとします。これに対して、抗がん剤治療は、月80,000円から100,000円ほどかかります。

通院保障のみで、抗がん剤の治療費を全てまかなおうとすると、最低でも月8回通院する必要があります。

抗がん剤治療は、病状によっては月1回の通院になることもありますが、抗がん剤治療特約をつけていれば1回の通院でも100,000円を受け取ることができます。

抗がん剤や放射線治療での給付金は、通院保障に比べて給付条件が分かりやすいのです。これらは、たとえ通院日数が少なくても、1回あたりの治療費が高額になりがちな治療方法ですので、通院保障だけではカバーしきれない可能性もあり、不安になってしまいますね。

抗がん剤・放射線ともに、保険会社によっては「1回につき○○万円」という保障内容になっていることもありますが、それでも通院保障よりかなり保障内容が充実していることがほとんどです。

もちろん、支払限度は設定されていますが、通院保障よりも期間が長いので、長期の治療に備えることができますね。

おすすめは入院なしの通院保障

 

通院保障が必要か不要か、意見が分かれるところではありますが、やはり通院保障は必要だと言えます。

医療技術の発達により、通院でのがん治療が増えている今、通院の期間が長くなるケースも珍しくありません。

しかし、先ほどの説明にもあったように、入院を条件とする通院保障は、必ずしも支払いが受けられるとは限りません。この条件では、入院せずに通院のみで治療していく方針になったときに、通院保障が受けられなくなってしまいます。

そのような事態を避けるために、入院なしでも保障が受けられる通院保障をおすすめします。

入院が必要かどうかを判断するのは医師ですし、がんの種類によっても治療方針は大きく異なります。

もしもの時に備えて加入したがん保険が、いざ使うことになった時支払われないという事態は、できる限り避けたいですよね。

通院保障をつけていれば、心の余裕をもって通院治療ができますし、家族の生活も守られることでしょう。

 

がん保険に通院保障は必要か?まとめ

 

これまで、がん保険に通院保障が必要か不要か、医療の現状も含めて検証してきました。

がん治療には、他の病気とは違った治療費がいろいろかかってきます。がん治療のメインが、入院治療から通院治療へうつってきている今、通院治療にかかる治療費の総額が数十万円にのぼることも珍しくありません。そんな時、通院保障が受けられる条件に当てはまれば、治療費や交通費などに充てることができます。

全ての方に通院保障が適しているとは言えませんが、実際に金銭面で苦しくなり、がん治療が受けられなくなる人がいるのも事実です。

この記事を読んでいただいて、通院保障の内容を十分理解されたうえで、検討されるとよろしいかと思います。

 

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